自社サイトのSEO対策を行わなければならないけれど、SEO対策について全くわからず、最低限押さえておくべきポイントを知りたいという方は多いでしょう。
そこで本記事では、SEO対策の初心者が押さえておくべきポイントについて詳しく解説していきます。
この記事でわかること
- SEOや検索エンジンの仕組みがわかる
- SEO対策の種類がわかる
- SEOの最新トレンドがわかる
もくじ
ポイント1: SEOを理解する
SEOを理解し、適切に運用するためには、SEOの概念や検索エンジンの仕組みついて理解することが不可欠です。まず初めに検索エンジンの仕組みや種類、そしてSEOの概念について説明します。
SEOとは
SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)を指します。
GoogleやYahoo、Bingなどの、検索エンジンでの上位表示により、自社サイトへの訪問者を増やし、企業・サービスサイトへの集客や成果達成を実現するための手段となります。一般的に検索順位をあげることだけがSEOと捉えられますが、検索結果におけるクリック率向上も含まれる点に注意が必要です。
検索エンジンとは
検索エンジンとは、検索窓にキーワードを入力することで、Web上に存在する大量の情報の中から、関連度の高いWebサイトやコンテンツを一覧表示するシステムを指します。検索エンジンの活用により、全世界に存在する大量のWebページから見たいコンテンツをスピーディーかつ正確に探し出し、利用することが可能です。
また、あらゆる情報が散在する現代において、検索エンジンは情報検索の起点となることから、多くの企業にとって重要なマーケティングチャネルの1つとみなされています。
検索エンジンの種類
検索エンジンといえば、Googleが利用される印象を受けますが、それ以外にも代表的な検索エンジンとして「Yahoo」「Bing」「Baidu(百度)」が利用されています。また、近年ではプライバシー保護の観点から「DuckDuckGo」の利用も目立っています。
以下は検索エンジンの日本国内シェア(2020年1月~2021年1月)となります。
参照: 検索エンジンの市場シェア日本 | StatCounterグローバル統計
以下は検索エンジンの米国シェア(2020年1月~2021年1月)となります。
参照: 検索エンジンの市場シェア米国 | StatCounterグローバル統計
日本も米国もGoogleがもっとも利用されている点に変わりはないですが、日本においてはYahooが全体の2割を占めており、Google同様に対策が必要な検索エンジンであることがわかります。
プライバシーに配慮した検索エンジンDuckDuckGoが注目される
DuckDuckGo(ダックダックゴー)は、プライベートブラウジングモードでも行動の追跡を行わない検索エンジンとして注目されます。
GoogleやYahoo、Bingなどの検索エンジンでは、ユーザーの検索内容や閲覧履歴データを活用し、各ユーザーに適した情報提供を行っています。しかし近年のインターネット上の個人情報収集の利便性が疑問視される社会的トレンドにおいて、個人情報取得を避けるDuckDuckGoの利用者の存在は無視できないでしょう。
ポイント2: 検索エンジンの仕組みを理解する
検索エンジンには、「クローラー」と呼ばれるロボットが存在し、Webサイトを定期的に巡回してWebサイトの情報を検索エンジンのデータベース内に格納する操作を行っています。
クローラーがWebサイトを巡回することを「クロール (クローリング)」と呼び、Webサイトの情報をデータベースに格納する処理を「インデックス」と呼びます。
ここでは、「クロール」と「インデックス」の仕組みについて説明していきます。
クロール(クローリング)
クロールとは、クローラーがWebを巡回し、テキスト・画像・動画情報を収集する処理を指します。
Webページはクローラーに発見されなければ、検索エンジンに評価されないため、検索結果に反映されることはありません。SEO対策によって、クローラーにWebサイトを発見させることが重要です。
また、クローラーがWebページの見つけやすさを指す言葉を「クローラビリティ」と言います。クローラビリティを改善するために、SEO対策では、次のような対策が実施されます。
- XMLサイトマップの設置
- 質の高いWebページの作成
- シンプルなURL設計
- URLの正規化
インデックス
インデックスとは、検索エンジンのデータベースにWebページ情報が登録される処理を指します。クロール同様に、Webサイトのコンテンツがどれだけ良いコンテンツであっても、検索エンジンにインデックスされなければ、Webページが検索結果に反映されることはありません。
特にページ数の多いWebサイトの場合には、サイト内のリンク構造が複雑であったり、階層が深くなるため、狙い通りにインデックスされない場合があります。
一般的に、クロール処理されたWebページ情報がインデックスされることになるため、インデックスされない場合には、クロール処理の問題を疑う必要があり、XMLサイトマップ作成や高品質ページ作成により、クロールされやすいサイト対策が大切です。
また、Webサイトでは重複ページが発生することで低品質コンテンツとみなされるリスクがあります。そのような時には、ページの正規化を行うために301リダイレクトやcanonicalタグを設置するなどの対策も必要となります。
ポイント3: SEO対策の種類を理解する
SEO対策には、「内部対策」と「外部対策」の2種類の対策が存在します。各対策は内容も目的も異なります。ここでは、2種類のSEO対策の内容やポイントについて解説していきます。
内部対策
SEO対策における内部対策は、自社サイト内で行うことができるコンテンツやサイト構造の最適化を指します。
内部対策の目的は、検索エンジンにサイト情報を正しく伝える点や良質なコンテンツ作成によりナチュラル被リンクを獲得する点にあります。
ここでは、内部対策の中でも重要な「コンテンツSEO」や「テクニカルSEO」について解説していきます。
コンテンツSEO
コンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図を満たす良質なコンテンツを発信することにより、検索エンジンからの流入を増やし、組織の成果を達成するためのSEO対策を指します。
「オウンドメディア」や「コーポレートサイト」など、コアコンテンツがテキスト系コンテンツの場合に対策が必須になってきます。
また、Webサイトの集客で一般的に行われる「リスティング広告」でターゲットとする顕在層向けのキーワードだけではなく、潜在層向けのキーワードによる記事制作を行うことで、ユーザーの検索ボリュームが大きな領域でのリーチも可能になります。
良質なコンテンツの発信により、被リンク獲得などWebサイトのE-A-T向上にも貢献するようなSEO対策であると言えます。
テクニカルSEO
テクニカルSEOとは、検索エンジンがWebサイトの構造やコンテンツを認識できるようにサイト内で行う技術的なSEO対策を指します。
「ECサイト」や「求人サイト」などのコアコンテンツがデータベース系コンテンツの場合に行われる点が特徴です。
テクニカルSEOでは、次のような対策が行われます。
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- クローラビリティの改善
- インデックスステータスの最適化
- TitleやH1タグの改善
- ページ表示速度の改善
ユーザーではなく、検索エンジンに対してサイト情報を最適化する点がコンテンツSEOと異なる点と言えます。
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外部対策
SEO対策における外部対策は、被リンクやサイテーション獲得によりサイト外から自社所有のサイトを高く評価してもらう対策を指します。良質な被リンクの獲得は、Webサイトの権威性を高め、E-A-Tの高いWebサイトとして検索エンジンに認知されることが可能です。
被リンク獲得
SEOの外部対策では、被リンクの獲得により、Webサイトの権威性を高めることで検索エンジンからの評価向上につながります。被リンク獲得は、「質を意識した被リンクの獲得」と、「量を意識した被リンクの獲得」の実施が求められます。これらをバランスよく行うことが重要です。
質を意識した被リンク獲得とは、「ドメイン権威性が高いサイト」や「コンテンツの質が高いサイト」からの被リンクの獲得を意味します。
また、過去に人為的な被リンク獲得(ブラックハットSEO)が横行し、Googleからペナルティ判定を受ける可能性を考慮し、自社サイトを閲覧したユーザーから獲得できる自然なリンク(ナチュラル被リンク)であることが望ましいです。また、量を意識した被リンク獲得とは、同じドメインからの被リンク獲得ではなく、異なるドメインからの被リンク獲得を指します。
より多くのサイトから被リンクを獲得することが評価向上に繋がりますので、被リンクの数ではなく、被リンクのドメイン数を増やすことを心がけましょう。
サイテーション獲得
被リンク獲得だけでなく、サイテーション獲得も重要です。
サイテーションとは、リンクなしの状態で自社製品やサービス名が引用される状態を指します。被リンク同様に、サイテーションの数が多ければ多いほど、検索エンジンに知名度の高いサービスとして認知され、サイト評価に繋がります。
多くのユーザーに言及してもらいやすいコンテンツ設計にすることやSNSによる拡散により、多くのサイテーション獲得を目指しましょう。
ポイント4: SEOの最新トレンドを理解する
検索エンジンのアルゴリズムは定期的にアップデートが行われます。常に最新SEOトレンドを理解しておくことで、自社サイトの最適化にも役立つでしょう。ここでは、SEOの最新トレンドについてご紹介していきます。
コアウェブバイタル(Core WebVitals)
コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは、Googleが公表するユーザー体験(UX)に関する重要3指標を指します。Googleが重要視する3つのUX指標には次の3つが掲げられています。
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- LCP(Largest Contentful Paint): コンテンツ表示速度
- FID(First Input Delay): ユーザーのページ内初回操作からの反応速度
- CLS(Cumulative Layout Shift): Webサイトの視覚的安定性
これらはいずれも2021年6月に実装することをGoogleは発表しており、Webサイト内のUX向上のための対策が求められています。
参考:Web Vitals の概要: サイトの健全性を示す重要指標(Google Developers)
モバイルファーストインデックス(MFI)
モバイルファーストインデックスとは、従来GoogleがPCサイト向けのWebページを評価の主軸としていた点を、スマホ向けWebページを評価の主軸として転換した評価方針を指します。
これは2015年にスマホやタブレットからの検索がPCを抜き、PCからの検索が少数となったことに起因します。
自社サイトがモバイルフレンドリーなサイトであるかどうかはGoogleが無料提供するモバイルフレンドリーテストで確認ができます。モバイルフレンドリーテストの結果、自社サイトがモバイルフレンドリーでない場合には、レポート結果をもとに自社サイトの改善を実施しましょう。
ページエクスペリエンスアップデート
ページエクスペリエンスアップデートとは、2021年4月19日にGoogleにより発表されたコアウェブバイタルのランキングシグナル導入に関するアップデートを指します。
アップデート実装期間は2021年6月中旬から8月末までと言われ、コアウェブバイタル以外に「トップストーリーカルーセル掲載要件の緩和」や「AMPを示すバッジ表示の廃止」などの変更が加えられました。
ページエクスペリエンスアップデートの実装以降では、以下の項目を満たすサイトが良好なサイトであると言えます。
● コアウェブバイタルの基準
● モバイルユーザービリティ
● セキュリティ問題
● HTTPSの使用状況
● 広告エクスペリエンス
これらの項目を1つでも満たさないことの内容に対策を進めていきましょう。
参考:ページ エクスペリエンス レポート(Google公式)
まとめ
本記事では、SEOの初心者の方が最低限抑えるべきSEO対策のポイントについてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
SEO対策を行うためには、検索エンジンの仕組みやSEO対策の種類、トレンドに基づいて実装する必要があります。まずは初心者に必要な、基本的な要素を覚えていきましょう。それでもわからない場合は、まずはプロの力を借りるのも一つの手です。お気軽にご相談ください。