コンテンツの力を使って検索エンジンでの検索結果に自社のコンテンツを上位化させ、安定的にユーザーを流入させるための手法「コンテンツSEO」。
広告費をかけずとも長期的にユーザーとのタッチポイントを作れる施策のため、ストック型の集客方法としても注目されています。
この記事では、自社の販促にコンテンツSEOを検討中の方、リスティング広告の効果がなかなか出ず悩んでいる方に向けて、コンテンツSEOの概要と上位化のコツをお伝えしていきます。
この記事でわかること
- コンテンツSEOとは何か
- 期待できる効果
- コンテンツSEO上位化のコツ
もくじ
コンテンツSEOとは
コンテンツSEOとは、Webコンテンツを用いてSEOを行うことです。
SEOとは「Search Engine Optimization」の略語で、要はGoogleなどの検索エンジンにあるキーワードで検索をかけたときに上位に表示されるかどうかを指します。
つまり、コンテンツSEOが成功すると、検索エンジンを介した際のユーザーとのタッチポイントが増えます。
タッチポイントが増えるということは、自社の発信情報を見てもらえる可能性が高まるということなので、認知度向上やリード獲得にプラスな効果をもたらします。
SEOはGoogleを軸に考えよう
SEOは「利用する検索エンジンにコンテンツを最適化させる」概念のことを指します。つまりSEOを行う第一歩は、まず対策する検索エンジンを選ぶことから始まります。
この対策相手としては「Google検索エンジン」を強くおすすめします。理由については以下の通りです。
理由:9割以上の利用者はGoogleと同じアルゴリズムから流入するため
検索エンジン利用率においてはGoogleが圧倒的に世界一位で、日本においても同様です。
下記、国内検索エンジンのシェア率(※執筆時点)です。
このデータによれば、日本ユーザーの約8割はGoogleから検索しているとのことです。
加えて、Googleも2位のYahoo!も「ロボット型」の検索エンジンで、仕組みはあまり変わりません。Googleをクリアしているということは、9割以上の検索状況において上位化できる可能性が出てくる、ということになります。
ちなみに、3位のBingはMicrosoft社独自の技術を使っているので検索結果が大きく変わることもあります。ただ、国内利用率は8%ですので、まずはマジョリティであるGoogle対策を行うことが先決でしょう。
GoogleのSEO=ユーザー満足度がカギ
GoogleのSEOで重要視するべきなのは、「ユーザーの満足度」です。
なぜかというと、検索エンジンの収益構造は広告出稿によるものだからです。
テレビ局がスポンサーを募るために視聴率を上げたがるのと同じで、検索エンジンで収入を得るためには広告出稿額を上げる必要があり、その出稿額を高めるには、利用者数と利用される頻度を高める必要があります。
ちなみに、Google(親会社Alphabet)の収益構造の大半は検索エンジンを含めた広告収益です。
Googleとしては稼ぎ頭である「検索エンジン」の満足度が上がれば、その分収益が上がります。
反対に言えば検索エンジンの利用満足度が下がると、上記のように8割以上を占めるGoogleの広告収入に影響が出ることになってしまいます。そのため、彼らも定期的なアップデートを加えたり、常にアルゴリズムを最適化しています。
日々ブラッシュアップされるアルゴリズムにも対応しうる質の高いコンテンツ作るためにも、下記を意識しコンテンツを作りましょう。
・関連性と信頼性が最も高い情報を提供する
・情報アクセスの機会を最大化する
・情報を最もわかりやすい形式で提供する
・プライバシーを保護する
・Google が販売するのは広告のみ
・コンテンツを生み出す人々の成功を後押しする
コンテンツSEOに期待できる効果
コンテンツSEOに期待できる主な効果としては、以下の3つが挙げられます。
潜在層のユーザーへのサービス認知
ユーザーが検索エンジンに言葉を打ち込むのは、何かしらの悩みや知りたいことがある時です。
そのユーザーが知りたい情報と自社のサービスの親和性が高ければ高いほど、自社サービスを認知してくれる可能性は高まります。
例えば、20代女性向けのファッションECサイトを運営している場合、自社サービスを利用する可能性の高いターゲットは「ファッションやトレンドに興味のある20代女性」かもしれません。
この層のユーザーが抱える悩みや興味のあることは何でしょうか。
悩みとしては、職場の人間関係や恋愛かもしれません。興味のあることは、美容やエンタメ、イケメンな芸能人かもしれませんね。
彼女たちが興味を持ちそうなコンテンツを制作し自社のECサイトへの経路も設置しておくことで、メディアを訪れた際にサービスを認知してもらえたり、顧客化する可能性は高まります。
自社へのファン化
自社の発信するコンテンツがユーザーに刺さると、また訪問してくれる可能性があります。
今すぐにはサービスに興味を持たなくても、継続して訪問することでいつかニーズが出てきたときに自社サービスを購買するかもしれません。また、そのユーザー自身はサービスを利用しなくても、周囲の人に自社コンテンツやサービスを宣伝してくれる可能性も期待できます。
このように、情報発信をきっかけに自社へのファン化やロイヤルカスタマー化が期待できるのはコンテンツSEOの強みです。
ストック型の集客方法
コンテンツSEOの強みは、広告を使わずとも自然検索からの流入を狙えることです。
つまり、長期的に視聴されるコンテンツを作れば継続的に流入が来るので、CTA設置(サービス案内や問い合わせボタンなど)をしておけばストック型の集客方法にもなります。
コンテンツSEOで力を入れるべき要素
自社のコンテンツをSEOにて上位化させたい場合、下記のコンテンツに力を入れると効果的です。こちらでは、あくまで「自然検索からの流入」に関わるコンテンツを紹介しますので、リスティング広告などの広告媒体は割愛します。
Webサイト
検索したキーワードと読者の意図に「より近いであろう」コンテンツが上位化されるのがSEOです。
数多くのWebサイトの中から自社のものが一番上に表示されるためには、KWの関連性だけでなく「読者が利用しやすい、または利用価値のあるサイト」だと検索エンジンから認識してもらう必要があります。
テキストなど中身にフォーカスされがちなSEOですが、まずはコンテンツをストックする器であるWebサイトをしっかり作りましょう。
そこで、まずはWebサイト自体に下記のようなSEOを施します。
- 適切な ページタイトルをつける
- descriptionメタタグを入れる
- ユーザーにとってわかりやすいサイト構造にする
- モバイルSEO(レスポンシブ対応)
これらのポイントは『Google検索エンジン最適化スターターガイド』に記載されている内容の中でもWebサイト自体に関わる部分です。
どんなに見栄えの良い家でも、土台がちゃんと作られていなかったり、ドアの立て付けが悪く扉が開けづらかったりすると人は入りたがりません。
GoogleはWebサイト上でそういった不備を見抜けるようアルゴリズムを策定しているので、彼らが「このサイトならお客さんを案内しても大丈夫だろう」と思うようなサイトにする必要があります。
スターターガイドには上記以外にも沢山のSEOに関するヒントが載っていますので、チェックしてみて下さい。
テキストコンテンツ
Google検索でヒットするコンテンツといえば、ブログ記事をはじめとしたテキストコンテンツがまず頭に浮かぶのではないでしょうか。
コラムやニュース記事、SNSなどのテキストコンテンツ制作とその質向上に力を入れることでSEOに繋がります。
また、より具体的で読者に刺さりそうな内容を記載することで、以下のように協調スニペットとして「検索0位」に食い込むことも可能です。
想定読者の悩みや疑問点を想像し、その解決策をわかりやすく記載することで上記のような強調スニペットにピックアップされるかもしれません。採用されれば、検索窓の直下(広告がある場合はその下)、つまり検索順位一位の記事よりも上に表示されます。
テキストコンテンツを利用するシーンとしては、概念や考え方、ノウハウを発信する際に相性が良いでしょう。
画像
コンテンツに掲載している画像が検索結果に表示されることもあります。
分かりやすい図解やオリジナルの写真・イラストを作成することで、画像によるSEO効果も期待できます。
画像で上位化させるためには、何かの仕組みや概念を図解化させて分かりやすくしたものや、ヘアスタイルやネイルなど写真の方が分かりやすいものなどが有効です。
画像の名前や代替テキストも内容に合わせて変更しましょう。(リンゴの写真のJPEG画像だったら「リンゴの写真.jpg」など)
YouTube動画
最近ではYouTube動画もSEOに上位化されることが増えましたし、記事内に挿入する図解など画像が上位表示されることによるSEO効果もあります。
なぜ『YouTube』に限定しているのかというと、YouTubeの所有者は検索エンジンを提供するGoogle社であるためです。
他の検索エンジンでもYouTubeはヒットしますし、動画によるコンテンツSEOはこのプラットフォームが一強といっても過言はありません。
動画を用いたプロモーションをしたい場合にはYouTubeチャンネルを解説してみてはいかがでしょうか。
動画と相性の良いコンテンツとしては、料理の作り方やヘアアレンジの仕方、エクササイズなど、口頭で伝えるよりも見た方が理解しやすいものが挙げられます。
ホワイトハットSEO
純粋な被リンクを増やすのが、ホワイトハットSEOです。この「純粋な」とは、被リンクを受けるコンテンツが「有益な情報」であるためにデータソースとして利用される、という意味です。
これを理解するためには反対語の「ブラックハットSEO」の概念を知っておくと分かりやすいかもしれません。
ブラックハットSEOは、相手に掲載費を支払う(=買収する)などして故意に他媒体にURLを貼ってもらうことです。
仕組みとしては、「ステマ(ステルスマーケティング)」のようなものです。判明した場合、ペナルティの対象となり上位化が難しくなりますので、決してこのようなことは行わないでください。
コンテンツSEOで成果を出すには?
さいごに、コンテンツSEOで成果を出すコツをお伝えします。
ここでいう「成果」とは2点あり、1つ目はユーザーが検索エンジンを利用した際に、自社が狙うKWで長期的に上位表示され続けることです。
2つ目は、関連するKWで複数上位化されることです。見込み顧客とのタッチポイントが増えます。
コンテンツSEOで成果を出すためには、内製する場合と外注する場合それぞれでコツがあります。
自社で内製する場合
内製する場合、社内で共通認識が取れているところとそうでないところを明確にし解決してから制作に入りましょう。そのためには、下記のポイントをチェックし、疑問点がある場合はお互いにクリアしてから作業を開始します。
- そのコンテンツを発信することで得たいもの(目的・目標)
- 目的が達成できているか判断する指標(KPI設定)
- タスクの洗い出し、誰が何を担当するのか
- 目標公開日・制作スケジュール
- イレギュラーが発生した際の優先事項
特に、そのコンテンツを作る目的・目標の認識に相違があると各々の方針が変わってきてしまい、担当内でのそれぞれの判断軸がブレてしまいます。
「何のために?」の部分はお互いに明確にしておき、可能であれば皆が見える場所に貼っておく/ピン留めしておくなどしましょう。
また、例えば想定よりも制作が遅れてしまったり、上司から方向性を変えるよう指示が下りてきたりなどのイレギュラーが発生した際には、ローンチ日を優先するのか、それとも品質を優先するのかなど判断に困る場面も出てきます。
予めこの点もクリアにしておくことで、いざ何かが起きた際にスムーズに対応することができます。
外注する場合
外注でコンテンツ制作を行う場合、1つのプロジェクトに外部が関わることになり、場合によっては会ったこともない相手と仕事をする可能性さえあります。
当然、情報共有にムラがあるとそれぞれが別の方向を向きコンテンツ制作を進めることになってしまうため、認識にズレが生じ、出来上がるコンテンツの質低下に繋がります。
そのため、作り手にも出来る限り多くの情報を予め整理した上で提供する必要があります。
- なぜこのコンテンツを企画しているのか
- 誰に向けたコンテンツなのか
- どういった点に気を付けて制作してほしいのか(ブランドルール、レギュレーション)
- コンテンツ制作する上で役立つ情報
上記は一例ですが、外注相手の欲しいであろう情報を提供することを意識してください。
例えば、デザイナーであれば参考デザインや色タグや画像素材、ブランドルールなどが挙げられます。
相手がライターの場合には、文章表現の注意点やレギュレーション、コンテンツ内の要素として役立ちそうな一次情報を提供することで執筆しやすくなったり、修正の手間を事前に省けたりします。
まとめ
コンテンツSEOをするためには、まずは国内でも世界的にも圧倒的シェアを誇るGoogle検索エンジンへの対策をしましょう。
コンテンツを活用したSEOにお困りの場合は、弊社でも無料でご相談をお受けしております。そのままコンテンツ制作のお手伝いをさせて頂くことも可能ですので、気になることがあればお気軽にお声がけください。
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