コンテンツマーケティングでは「誰に」「どんな情報を」届けるかを考える必要があります。とはいえ、このような戦略やアイデアを検討するときに何から手を付ければいいのか分からない、と感じる方も多いかもしれません。
そこで今回は、これからコンテンツマーケティングを始める方、始めたばかりの担当者に向けて、戦略やアイデアを検討するために活用できるフレームワークをご紹介します。
この記事でわかること
・コンテンツマーケティングで活用できるフレームワークがわかる
・フレームワークを活用してどのように戦略やアイデアを検討していけばいいのかがわかる
もくじ
コンテンツマーケティングにおけるフレームワークの重要性
コンテンツマーケティングを始める際には、どのようなコンテンツをどういった人に届けて、どういった行動をしてほしいのか、という戦略を考える必要があります。どのようなコンテンツに興味を持ってくれるのかは、自社がターゲットにしたいユーザーによって違う可能性があるからです。ブログ記事や動画配信、音声メディアなど、コンテンツマーケティングで活用されるコンテンツは多岐にわたります。自社が立てた戦略に沿ってコンテンツ制作を進めることが、コンテンツマーケティングを成功させるカギだといえるでしょう。
コンテンツマーケティング戦略の立て方について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
戦略を立てるためには、自社の置かれている状況や自社が発信できそうなテーマを理解しておく必要があります。フレームワークを活用することで、自社の状況やユーザーに向けて発信できるテーマを理解する助けになります。コンテンツマーケティングを立ち上げる際には、フレームワークを活用して戦略を立ててみることをおすすめします。
コンテンツマーケティングで活用できるフレームワーク
ここからは、コンテンツマーケティングの戦略を立てる際に活用できるフレームワークをご紹介します。
PDCAサイクル
「PDCAサイクル」は「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」、「Action(改善)」を繰り返すことで、戦略やアイデアをブラッシュアップしていくフレームワークです。
コンテンツは「発信したから終わり」というわけではありません。発信したコンテンツがどのくらい見られているのか、どのくらい成果につながっているのかを定期的にチェックして改善していく必要があります。目標に対する達成率をチェックすることで、たとえば、ブログ記事の内容をリライトする、Web広告を発信するターゲットを絞る、といった改善策を実行することができます。
コンテンツをより多くのユーザーに見てもらって成果につなげるためにも、PDCAサイクルを意識した定期的なコンテンツの改善が必要です。
3C分析
「3C分析」は、Customer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)という3つの「C」についてリサーチを行い、戦略を立てていくフレームワークです。3つの「C」については、主に以下の内容を調査します。
- Customer:市場や顧客のニーズの変化
- Competitor:競合が「Customer」の変化にどのような対応をしているのか
- Company:「Customer」「Competitor」を踏まえて自社が成功できる要因を見つける
コンテンツマーケティングの戦略を決定する際には、自社ではコントロールできない外部環境と自社の内部環境という2つの側面から分析する必要があります。例えば、ターゲットとしている市場のなかでトレンドとなっているものや、競合企業が公開しているコンテンツなどは、自社がコントロールできるものではありません。ですが、しっかり分析していくと、外部の環境と自社ができることが上の図のように重なるポイントがあります。重なったポイントは、自社がユーザーに提供できるコンテンツになる可能性があります。
自社の状況と外部の状況を分析できる「3C分析」は、コンテンツマーケティングにおける自社の強みと弱みを理解できるので、戦略を立てる際の助けになるでしょう。
マインドマップ
「マインドマップ」は、テーマとなるキーワードについて関連する物事をピックアップし、分岐させるかたちで書き出すフレームワークです。
コンテンツを発信し続けるためにはアイデアを出し続けることが重要ですが、アイデアが少ない状態だと、せっかく作ったコンテンツが似通ったものになってしまう可能性があります。自分が考えていることを紙面や専用ツールに書き出して関連する物事を結び付けることで、一つのテーマを深掘りすることが、マインドマップの目的です。例えば、「スポーツ」をテーマにした場合、以下のようなマインドマップが考えられます。
スポーツというひとつのテーマでも、切り口が多くあることがわかると思います。このようにさまざまな角度からテーマを深掘りしていくことで、コンテンツに使えそうなアイデアを探していきます。
ちなみに、マインドマップはあくまで「アイデアを出すための手段」です。マインドマップ自体を完成させることが目的ではないので注意しましょう。
ロジックツリー
「ロジックツリー」は、ひとつのテーマを木の枝のように細かく分けていき、その原因や解決策を探すために使うフレームワークです。問題を定義して書き出すことで全体像が見え、改善策をスムーズに考えやすいメリットがあります。
例えば、「オウンドメディアを訪れるユーザーを増やしたい」という課題の解決方法を考える際は、以下のようなロジックツリーが作成されます。
このように、ロジックツリーでは今後のアクションを具体的にできるので、改善策を実行するうえで優先度がわかりやすくなります。コンテンツマーケティングを運営していく際に課題を感じたら、ロジックツリーで課題を分解して考えてみることをおすすめします。
ピラミッドストラクチャー
「ピラミッドストラクチャー」とは、伝えたい「結論」と「根拠」を図式化するフレームワークです。主張を頂点にして根拠がピラミッドのように配置されるため、ピラミッドストラクチャーと呼ばれています。結論や主張に至った理由を図によってわかりやすく表現できるので、説得力のあるコンテンツを作成する際に有効です。
例えば、「離職率を下げるためには、福利厚生の充実が必要」という結論の記事を書きたい場合は、以下のようなピラミッドストラクチャーになります。
先ほどご紹介したロジックツリーと構造は似ていますが、ロジックツリーは思考を分解するためのフレームワークなのに対して、ピラミッドストラクチャーは主張に説得力を持たせるための材料を探すことが目的のフレームワークです。結論ありきで構成が決まってしまうため、仕様する際は本当にこの結論で大丈夫なのか、例外はないのかを事前に考えておきましょう。
まとめ
どんなコンテンツを発信していくかは、コンテンツマーケティングを行ううえで重要な項目です。苦労して作ったコンテンツも、ターゲットとしているユーザーに見られないと思った効果を得ることができません。今回ご紹介したフレームワークを活用して、自社が作りたいコンテンツを見つけましょう。